ギャラリー・トーク

このサイトは画家・前島隆宇の「絵画の世界」を通じて美術のあれこれを語りたいと思います。
語り部は敦子と申します。よろしくお願い致します。。。
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画廊の麗人

銀泉画廊にはすこぶる美人の若き麗人が居て、さすが銀座だと思わせられたものだ。一寸小雪に似た感じの。

経営者の村山画伯の弟君は、80歳を越しておられて、少々耳が遠くなられたのか、私達との会話の内容を、繰り返し顔を寄せて、丁寧に伝える彼女の様は、おじい様とお孫さんの令嬢かと見まごうた程。

村山画伯の絵をたっぷり見せて頂いたが、私が「この絵はいいですね」と囁く度に、麗人は「有難うございます」とたおやかな腰を一寸折って、丁寧に頭を下げ、一々挨拶する。その様は正に昭和の良家の子女という麗しき風情!

画廊は岡鹿之助画伯と親交があったらしく、名画が数多くストック、展示してあった。今はかってのバブルの時代に比べて、絵画市場はパッとしない不況をかこっていると言うが、「名画には、不況はない」と老舗のオーナーは毅然として、宣言しておられた。

有り難い事に麗人は前島の絵の強力なファンとなって下さって、オーナーも「平山郁夫の絵だったら見には行かなかったけどね」等と言いながら、当方の個展には足を運んで下さった。

この麗人が又、後で分かった事だが、芸術家なのであった。それが思いもかけないライトアートと言う電飾に挑戦する領域の!これは驚きの他の何ものでもなかった。正にミスマッチとしか言えないではないか!

驚く私に彼女は「たまにはビリビリっと感電もしますし、ショート起こして、家中を真っ暗にする事もございます」と事もなげに微笑む。

我々世代の絵画目標とかテーマは西洋一辺倒と言えたが、その後訪れた彼女の個展のテーマは、作品に松あり、竹あり,梅あり、The Japanis characters とあるタイトル等あり、『日本の国柄』等ふってあって、作品はなべて東西過去現在国籍混合の味わいがある作品群であった。

「私のコンセプトは自然と日本」ともおっしゃる。これも鑑賞側の私に取っては、彼女の風情から想像だにしなかった領域と言えた。試しに彼女の作品の一つ、エナライトについての哲学を紹介したいと思います。

「エナは私にとって生命が育成醸造される地場と考えられ、生命の宿る最も根源的な物として、新しいパラダイムの生まれる所、活力の原点でもあるのですね。エナライトは私の生命力の増殖していく私の胎盤であり、私の未来を内包している明りそのものです」

どうです?エナを生命を送り出し、既に用無しとなって排出された汚物としか認識なかった我々には、大きなショックを与える哲学ではありませんでしょうか?

私はこの方をモデルとした小説を物しています。何時の日か読んで頂ける機会があれば有り難いと思います。
laitominyjpg.jpg
彼女のライトアートの個展の案内状です。
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この記事に対するコメント

数年前になりますが以前あった銀泉画廊のところへ行ってみたら新しいギャラリーになっていて驚きました。画廊のオーナーも高齢になられたことと思われますがご健在でしょうか。
昔時々画廊へ通っていたもので、ふと思い出しました。
松井さやか | 2017/04/04 2:01 AM
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